エンドユーザーの情報収集!?Microsoft 生産性スコアとは?
- 2020.12.21
- Office 365
- Exchange Online, Microsoft 365, Office 365, Sharepoint, Teams, プライバシー, 機能, 生産性スコア

本記事について
本記事は、昨今話題になっている、エンドユーザーの情報収集を行ってるとされる、「Microsoft 生産性スコア」について記載したものです。
Microsoft 生産性スコアとは
生産性スコアは、企業内におけるMicrosoft 365 の使用分析、分析結果をMicrosoft社が自動的に算出し、提供されます。実はこの機能、DX(デジタルトランスフォーメーション)をサポートすることがメインとされていますが、私としては、リモートが増えたコロナ禍において、従業員監視のニーズが増えたため、リリースしたのでは?と思っています。
さて、この生産性のスコアは、ユーザーのMicrosoft 365利用状況の測定を反映されており、同規模の他企業のスコアと比較することもできるそうです。
生産性スコアは以下のようなケースに役立てることが可能です。
- 指標
DXするにあたり、今どの段階にあるかを知ることができる - 分析情報
組織の生産性などを特定することができる - 推奨アクション
組織が Microsoft 365 製品を効率的に使用することができる
また、大きく 2 つのエクスペリエンスで、データが提供されます。
- ユーザー エクスペリエンス
企業内で仕事をするうえで、Microsoft 365がどのくらい使用しているかを定量化することができます。これらのカテゴリから、Microsoft 365の利用ベストプラクティスとや、効率性などをみつけることが可能です。
たとえば、ある企業によると、ユーザーがクラウド上でファイル共有するならば、1 週間あたり最大 100 分を削減できるデータが算出されたそうです。
- テクノロジ エクスペリエンス
企業内において、高信頼性や効率的にテクノロジーを活用することは重要です。Microsoft社のエンドポイント分析を利用すると、ハードウェア・ソフトウェアのパフォーマンス・正常性の観点から企業内にどのような影響を及ぼすかという観点で、データが提供されます。
生産性スコアの算出方法
生産性スコアは、ユーザー エクスペリエンスおよびテクノロジ エクスペリエンスを組み合わせたスコアで構成されています。
各カテゴリの比率はすべて同じであり、各100 ポイントが最大となっております。
スコア カテゴリ
- コミュニケーション :100 ポイント
- 会議:100 ポイント
- コンテンツの共同作業:100 ポイント
- チームワーク:100 ポイント
- モビリティ:100 ポイント
- エンドポイントの分析:100 ポイント
- ネットワーク接続 :100 ポイント
- Microsoft 365 アプリの正常性:100 ポイント
最高合計得点 = 800 ポイント
各カテゴリにて、企業がDXにおいて Microsoft 365 をどのように使用しているかを定量化しており、組織のスコアは毎日更新されます。過去 28 日(当日を含)に作業したユーザーのデータを反映します。
生産性スコアに含まれる製品
生産性スコアには、
Exchange、SharePoint、OneDrive、Teams、Word、Excel、PowerPoint、OneNote、Outlook、Yammer、Skype for Business
のデータが含まれます。
生産性スコアへのアクセス権
生産性スコアは Microsoft 365 管理センターでのみ確認でき、次の権限所有者のみアクセス可能です。
- グローバル管理者
- Exchange 管理者
- SharePoint 管理者
- Skype for Business 管理者
- Teams 管理者
- グローバル閲覧者
- レポート閲覧者
生産性スコアの有効化
生産性スコアの有効化は、Microsoft 365管理センターから行うことが可能です。
「Microsoft 365 管理センター」-「レポート」-「生産性スコア」をクリックし、「生産性スコアを有効にする」をクリックします。

有効化後、24時程度時間はかかりますが、その後、利用可能になります。
生産性スコアはユーザーの職場監視?
Twitterにて、クリストルさんによると、「Microsoft365は本格的な職場監視ツールになります」とのことです。
Esoteric metrics based on analyzing extensive data about employee activities has been mostly the domain of fringe software vendors. Now it's built into MS 365.
— Wolfie Christl (@WolfieChristl) November 24, 2020
A new feature to calculate 'productivity scores' turns Microsoft 365 into an full-fledged workplace surveillance tool: pic.twitter.com/FC3N6KkIR3
確かに、本機能を利用すると、Teamsのメンション機能回数や、チャット回数などを把握することができてしまいます。
管理画面でも、各従業員の名前を見ることもできてしまいます。

実は、今まで、メール内容などは管理者にて確認できるました。
(チャット内容も見ることは可能です。)
ただこういった、各ツールのデータを一括して収集することができるツールは、存在していなかったため、それに対しての「職場監視」の危機であると発言したのでしょう。(EUは監視という意味合いですと、使用NGになってしまいますが・・・)
ただ、私からしたら、職場から貸し出されているツールを利用した情報を監視することに関して、声を大きくする必要はあるか?と思います。
ブラウザのログをとられても文句を言う人はいないはずです。ですが、昨今のコロナ禍における、チャットログなどをとられる、アクティビティなど取られることに対し、警戒心を持っているということは、皆さんあまり仕事をしていないということですね。(というか、仕事が実はそんなになく、仕事をしているように見せているだけ)
更新履歴
2020年12月21日 初版作成
参考URL
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